概要
「NetMeister」のDDNS機能から「OPEN IPv6 ダイナミック DNS for フレッツ・光ネクスト」へ移行したよ!
背景
とある施設において、複数拠点でIXルータ(最近終売した2215。。。)を用いてNWを構築しており、それらの遠隔保守のためフレッツ網内折り返し接続(≒v6オプション)によるVPNを使用しております。
ところで、NTTフレッツ光のIPv6アドレスの配布について、10G以外でひかり電話なしだとNTT側からRAで契約回線ごとに/64を配布されます。
そしてこの配布されるプレフィックスは基本的にONU交換や端末交換を行っても不変ですが、NTTやVNE等の都合で稀に変わることがあります。(俗に半固定、とか言われたりしますね。)
上記の問題を解決するため、IXシリーズではNetMeisterというクラウド管理システムへルータを登録することで、DDNS機能が無料で使える仕組みになっていました。(NetMeister無料版では、IPv4/v6共にインターネット経由での接続のみ対応。そのため、v6オプションのみの契約、記事公開時点では2408:210::/30に含まれるPrefixが降ってくる環境での接続は元来よりNetMeister Primeの契約が必要です。参考:NetMeisterサービス仕様 「NetMeister サービス仕様書」)
動機
しかし、去る2025/4/7に以下のリンクの内容がメールにて通知されました。
https://www.necplatforms.co.jp/product/netmeister/info/250407.html
NetMeister ダイナミックDNSサービス(IPv6)無償提供終了のお知らせ
(中略)
IPv6 DDNSサービスの無償提供を終了し、新たにNetMeister Primeの一部として有償での提供を継続させていただくこととしました。
たいへんだ。
乗り換え先の検討
NTT東日本ではネームサービスというものがあり、公式でDDNSのような機能を提供しています。
しかし、v6ネームはインターネットに存在するDNSサーバ(例えば、Cloudflare 1.1.1.1)では名前解決ができない仕組みになっており、フレッツ網よりDHCPv6で取得できるDNSサーバを使用する必要があるなど、非常に不便です。
そこで、OPENプロジェクトによる以下のサービス「OPEN IPv6 ダイナミック DNS for フレッツ・光ネクスト」を使用することとしました。(β版、と言い張られておりますが。)
こちらのサービスはフレッツのネームサービスと違い通常のインターネットに存在するDNSサーバでも名前解決が行えるなど、大変に「けしからん」仕組みとなっています。
ちなみに最近知ったのですが、上記のOPEN IPv6 ダイナミック(以下略)をベースにした商用サービス「IPv6ダイナミックDNS」が開始していたようです。いつの間に。(2021/7らしいです。)
インターネット上に存在する適当な無料DDNSサービスや私の実験用ドメイン(oyasumi.dev)などを使うという手もありそうに思ったのですが、今回の目的がまさにv6オプションによる折り返し接続であるため、そのために作られたサービスのほうが適当であろうという判断のもと、OPENのDDNSを採用しました。
IXルータでの使用
上記サービスの解説ページにもありますが、なんとIXルータにはDDNS更新機能があり、OPENのDDNSはこれに対応しています。そのため、今までのNetMeister DDNSと変わらずIXルータのみ設置している拠点でも自動でレコードの更新ができます。
動作としては、IXルータ側にてアドレス変更(IPv6だとRAによってIXへ新しいPrefixが配布された場合かな・・・?未検証。IPv6に関してアドレス変更もといソースアドレス選択周りは結構闇が深いのである・・・)を検知すると、ddns profileに設定されたアドレスへ指定のqueryをつけて投げる、という簡単な仕組みです。また、IFのアドレス変更がなくても1hに1回は更新を行う、という動作も可能です。大変便利ですね。
また、管理している拠点のうち一部はIPv6でのインターネット接続ができず、前述のNetMeister無料版の縛りにより中途半端にv4インターネット経由での接続が残る構成になっていましたが、今回ようやくその状態も解消しました。
結論
めっちゃ便利なのでさっさと乗り換えておきゃ良かった。これからもけしからん面白いフレッツサービスが生まれることを心より願っています。
おまけ
今回のOPEN DDNSに関してもソフトイーサ社はローンチ時に大変にけしからん参考になる文書を公開されているので、ぜひ読みましょう。楽しいゲームもあるよ。